尾道市立小学校のいじめ問題…

本日(3/10)の中国新聞に、尾道市立小学校の不登校問題が載っていた。6年生の女子児童がいじめを発端として登校できていない問題だ。

 

事実関係を調べるために同級生にいじめに係るアンケートを実施したものを先生の一人(5年時の担任)が破棄していたらしい。

 

不登校が解決したと安堵してのことだと思う。が、不登校やいじめへの認識が浅かったと言われても仕方がない。いじめによって苦しむのは児童生徒だけではない。保護者も心を痛める。不登校にしても同じだ。教員の視点から眺めるよりも、ずっとずっと深く悩んでいるはずだ。

 

もちろん、独身の教員もいるだろうから保護者の苦悩を想像することは難しい場合はあるだろう。不登校やいじめとは無縁のまま大人になった人も多いと思う。しかし学校教員である以上、事例研究などを重ねて複雑な心境を察する必要がある。

 

いじめの実態調査のためのアンケートを破棄するというのは、その複雑な心境を想像する力に欠けていたということになる。保護者からの信頼を回復するには途方もない時間がかかるだろう。

 

いじめ防止対策推進法には、事実関係に関する調査についても定めがある。教員がいじめの対応を迫られているのに、できていないのは法規の内容が徹底されていないということだ。

 

保護者の心理やいじめ、不登校について勉強するのは教員の専門性に関わることだ。勉強不足のまま教員の立場に安住していれば、犠牲になるのは子供だと思う。