小田美奈子さんの主張に共感!

毎日新聞から配信された小田美奈子さんの記事。保育士という仕事を通しての実感を、子供達の状況データと重ねているところに説得力がある。小田さんだけでなく、おそらく保育士をされている多くの人が感じていたことなのではないか、と思った。

 

大阪市の子供達を対象にしているが、全国的な傾向だと捉えることができる。子供のいる家庭の実態は本当にさまざまだ。養育困難な家庭の子供は、なんらかの影響で能力の習得に遅れが見られるというのだ。

 

私の子供は保育園で育った。保育園は原則子供を送り迎えするので、園バスなどで登園するところと違って保護者が顔を合わせやすい。送迎の時間帯が重なる保護者同士は挨拶もするし、ちょっとした雑談をするようにもなる。だから、意図せずして保護者の様子を窺い知ることもある。たとえばおじいちやんおばあちゃんがいる家庭だとか毎朝タクシーで登園してくるとか、兄弟姉妹の人数とか。もっと具体的には保護者の仕事の内容とか、国籍とか、病歴とかだ。いずれにせよ、仕事をしている家庭の子供達が集うので、比較的保護者は合理的に時間を使いたいと考える人が多いようだった。

 

どの子がどのようなハンデイを抱えているかということは明確ではなかったものの、なんらかの形でどの家庭も不安を抱えていたようにも思う。(うちもその家庭の一つで、よく園長先生に相談していた。)

 

家庭の教育格差の実態を知ると、子供は社会で育てるべきだとする小田さんの考えに 共感するようになる。家庭に教育の第一義的責任があるとする国の姿勢は、結局は家庭格差や子供のハンディを助長することになりかねない。

 

教育の姿をどう変えていくかでその国の未来が変わる。一人一人の子供の人生が変わる。このままでいいわけがない。危機感を持って注視したい。