部活の週休2日

部活週休2日に疑問を抱く人もいるだろう。当然だ。私の知人(教員や保護者)の多くは、部活が週2日になることを歓迎しているが、中には“毎日部活指導したいまたはして欲しい派”が存在することも確かだ。特に運動部や吹奏楽部系だ。

 

なぜこのようなことになるかというと、大きく立場を分けて考えてみるとわかりやすい。保護者が部活動で青春時代を送っていて、充実感や満足感を得られていた場合。        教員側から考えると部活動によって高い教育効果があると感じている場合。

 

時には厳しい練習を課すことで心身が鍛錬されるだろうし、毎日の練習によって継続して努力するということを実感するようになる。字にしてしまうと怪しいかもしれないが、子供が「実感」するということが大切なのだ。そのためにはコツコツ続ける必要がある。コンクールや試合の日が近付いているなら、一日も欠かさずに練習に励むことも必要かもしれない。「試験前には遊びに行かず、できるだけ勉強に集中すると良い」と考えるのと同じである。“努力すること”を実感させる効果は、部活も勉強も差はないと思う。

 

ただ、運動部の練習の結果、肉離れをおこしたとか腰やひざを痛めたとかいうケースがあると私もトーンダウンしてしまう。どのくらい学校の部活動でそういったトラブルが起きてきたのかわからないが、学校の数以上に多い運動部を教員だけで支えるには無理がある。大きなケガであれば卒業後の進路にも関わるので、できるだけ体制は整えるべきだ。早急に。

 

ということは、学校教員の手から運動部の指導を離さなければならない。できるだけプロの指導者に任せるのだ。そこには、人材の問題・予算の問題が絡んでくる。とどのつまり、教育にどこまで予算をつぎこめるかという国の覚悟・姿勢の問題になる。

 

部活を完全に週休2日にすることに端を発して、中途半端な位置付けになっている部活動自体を再考するいい機会になったのかもしれない。まだまだ時間がかかりそうだが。