名古屋市の小学校が部活を廃止

先日、名古屋市の市立小学校の部活動を2021年3月で廃止すると話題になっている。生意気だが、小学校の部活動廃止のニュースはさほど気にかけていなかった。しかし、小学校の特別活動におけるクラブ活動の廃止のことをさしているとしたら、話がややこしい(すべての地域で真似できることではない)と思い至った。

 

特別活動は「学習指導要領 特別活動」に従って実施されてきたものだ。これからも同じである。学校行事や児童会(生徒会)活動、学級活動(高校はホームルーム活動という)の3種類なのだが、小学校にはここに「クラブ活動」が加わる。つまり、学校が主になって教員が指導するものなのだ。もしこれが民間団体やボランティアの指導によるものになったとしても、学校側の責任の下で行われることは変わらない。その辺りの責任の所在をどうしていくのだろうと思ってしまう。名古屋市は小学生でも任意の部活動をしているのだとすると、また別の視点で気がかりがある。

 

その気がかりが、中学校・高等学校の部活動にどのような影響があるかということだ。小学校の部活動を廃止した後、段階的に中学校へ波及させるねらいがあるとすると、学校の先生方だけでなく、保護者や生徒の反応はどうなるだろうと考える。やや恐ろしい。学校だからこそ子供が一定数集まっているという面は否めないし、外部の団体に所属するとなると移動時間や指導料などの負荷が家庭や生徒にかかることになる。

 

しかし名古屋市の考え方は斬新でトライする価値があるのも事実だ。放課後の時間の使い方が部活で縛られなければ教員の裁量も増えるはず。もっと児童生徒と向き合うことができれば、学校の諸問題の解決に直結するのではないか。

 

情熱のある教員が増えれば、学校全体がイキイキするだろう。